実はにゃ、これは、ハナが考えた、100万ヒット御礼特別企画なのにゃ!!! ついに100万を超えて、どびゃーんと掲載なのにゃ (…ハナのやつが、横柄な物言いを致しまして、誠に申し訳ありません fuu)
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「王子様は、みつからないにゃ どこにいるにゃ?さっさと出てくるにゃ」 (無理… (100万ヒットを迎えました14日現在 まだ王子様決定しておりません) … … … 「仕方がない…王子様は後にして、始めるにゃぁ」 「fuu、明日の10時に全員集合にゃ みんなに号令掛けてちゃんと連れてくるにゃ」 (へいへい) … … … 以上、ハナの命令により、いやいやみんなに連絡を取り付けたfuu 10時、ハナの前に…全員は集まらず…ハナご立腹 「にゃんでジェイと美紅がいないのにゃ?」 「あの…姉はジェイと映画を観に…」 ひどく遠慮がちに報告する亜衣莉… ハナのコメカミがピキピキッと音を立てた。 「映画?にゃんでよっ!!!」 「なんか今日が、観たかった映画の最終日だったとかで…」 「映画とわたしのお芝居とどっちが大事かわからにゃいっての」 亜衣莉の前にぬっと進み出て、眉をしかめる聡。 「ハナ、亜衣莉に文句を言うな」 いささか険悪な空気が流れ、葉奈、気が気でなくなる。 「あ、あの。始めてたらどうかしら。そのうちにいらっしゃると思うし…」 「俺も、葉奈に賛成。早いとこ始めてさっさと終わらせようじゃないか」 こんなアホらしいこと…と、胸の内で呟く翔。 「わたしたち、同じ小人同士で頑張っちゃいましょうね、吉永先生」 吉永の隣に立ち、本人気づかぬうちに、恋心を込めて吉永を見上げるふやけきった綾乃。 「あ、ああ」 まだ全然こんなところに自分が呼ばれた理由が飲み込めず、戸惑いの返事を返す吉永。 全員から離れたところには、ほっぺたを最大に膨らませて仁王立ちで突っ立っている玲香がいる。 彼女だけ相手がいないし、小人Tに選ばれた恨みがその顔にふつふつと湧き上がっている。 (あんたの怒り…分かるよ うんうん) 「それじゃぁ、そこに衣装が用意してあるから、着替えてきてちょうだい」 てなことで … お着替えターイム … 着替えを終えてハナが戻ってくると、それぞれの衣装に着替えた全員、それなりの盛り上がりをみせていた。 「葉奈、よく似合うぞ」 悪い后といえど、王侯貴族の豪奢なドレスに身を包んだ葉奈を、どっかいっちゃった目で見つめつつ、みなの存在も忘れてひたすら称賛する翔。 小人の衣装を付けた、どこかコミカルになった脇役の全員、盛り上がっている翔を面白がって見つめている。 「せ、先生も素敵です」 頬を染め、どぎまぎしつつ翔を見つめる葉奈。 実際、狩人の衣装を身に付けた翔は、いつもよりやばそうな雰囲気が増し、恐れるほどの野性を発散している。 誰もいなければ、このまま葉奈を襲うだろうことは、まず間違いない。 綾乃は吉永の小人姿を(といっても、大きさは変わらないので、とても小人とはいえないが…)潤んだ目で見つめている。吉永も綾乃の可愛らしい姿に、目を離せない様子。 聡は、亜衣莉の被った帽子を手直ししながら、この機に乗じて、亜衣莉にぴったり寄り添うおうと目論んでいるようだ。 相変わらずふくれっ面の玲香は、みんなにはそんな気はないのだが、仲間はずれにされているような気分に囚われていた。 が、その姿は…誰よりも小人らしさを発揮している。 (あんたが一番よ、玲香ちゃん。最高に小人さんって感じ) よせばいいのに、玲香の背後から、ついついでしゃばったことを言ってしまったfuu、くるりと振り向いた玲香に、物凄い睨みを向けられ縮みあがった。 (ひょえーっ) 「一応、練習はするけど、はやいとこ本番に掛からないと日数があんまりないから、ドカドカバンバンいくわよぉぉぉ」 気合が入ったからか、ネコ語のなまりがきれいに消え去ったハナ、改めて着替えを終えたハナをみると、驚くことに二足歩行になっているではないか。 白雪姫もどきらしいドレスを着て、それなりの風格を醸しだしている。 「で、王様はどこにいるんだ?」 白雪姫の扮装をしたハナを愉快そうに眺めながらも、そう質問した翔の眼差しは鋭い。 「王様?王子様なら、まだみつかんないわよ」 「王子なんてどうでもいいんだ。俺ははやいとこ、王様におめもじしたいんだ」 言葉とは裏腹に、残酷さの増してゆく翔の瞳… 「王様なんていやしないわよ」 翔の眉が寄った。 「いない?」 「だって、必要ないわよそんなもの」とハナ。 「ハナちゃん、凄いわ。どうして二本足で立ってるの?」 吉永から視線が外れ、ハナの姿を見た綾乃、びっくり仰天して叫んだ。 「そんなのいまさら驚かないでよ。まったく綾乃は…」とハナ。 「わたしが…なに?」 「この場所では、なんでもありってことだと思えばいいようだ。小原」 「ああ、なんでもありなんですか。わかりました」 吉永の説明でなぜかすっかり納得したようで、彼に向かってにっこり微笑む綾乃。 その笑みに、吉永の頬がほんのり赤らむ。 吉永は周囲の目を散らそうとでもするように、視線をさまよわせた。 「いないのか…なんだ」 怒りがいっぺんに萎んだ翔、気の抜けたように言うと、葉奈に寄り添い、無意識に彼女の腰に手を回して自分に引き寄せた。 「せ、先生。み、みんなが見て…」 「俺を先生と呼ぶな!」 葉奈、「ひっ」と叫んで小さく縮んだ。 「す、すみません…」 「とにかく、早く始めようじゃないか。で、どんな場面からだ」 聡は真新しいシナリオを捲って、眉を寄せた。 「城の中、ハナ雪姫と悪い后の会話が始りか…」 「違うわよ。まずは私が城の庭で、小鳥と戯れるシーンからよ」 聡の言葉に、目くじらを立てて怒鳴るハナ。 「そんな場面、ストーリーに必要ないだろう」と思いっきりやる気のなさそうな翔。 「なにいってるにゃ。こういう始まりに、ハナ雪姫の魅力を皆様に知っていただくことが肝心なのよ。主役の魅力を心に植え付けてこそ、後々のストーリーで、みながハナ雪姫の応援をしてくれるのにゃ」 興奮するとネコ語に戻るらしいハナ、口角泡飛ばす勢いで言う。 「そんなものか?」 聡、亜衣莉にぴったり寄り添いながら彼女に問う。 「え?そ、そうかも、し、しれませんが…そうですね」 突然話しを振られて、亜衣莉ぐだくだの様子で答えた。 そのくだくだに、愛しさはかえって増したようだ。 聡はしまりの無い顔で、亜衣莉に見惚れている。 「話ばかりしてても終わらないぞ。早くやっつけよう」 翔の号令に呼応するように、周囲は城の庭の風景に変わっていった。 「なんだ?…よくわからないが…便利だな」 魔法のように変化した周囲に、ひどく興味を引かれた様子の聡。 きょろきょろと見回し、亜衣莉を伴って、忽然と現れた井戸に近付いて中を覗き込む。 「本物だ…」 木の幹を撫で回している翔。 足元に生えた草をしげしげと見つめている吉永。 天井が消え、広がった青空を見つめて、玲香もふくれっ面を消して目を丸くしている。 木々の間に一本の小道があるのを見つめている亜衣莉に、ハナが言った。 「その道の先に、小人の家があるのにゃ」 「よし、それじゃあ、始めよう」 パンパンと手を打ち鳴らし、みなの注目を集めて聡が言った。 そして…『ハナ雪姫』は、やっとのこと、幕を開けるのだった… (やれやれ…) ☆お知らせ☆ では、『ハナ雪姫物語 本編』へどうぞ 順次更新してゆきますので、どうぞ、暇々に覗いてやってください。 楽しんでいただけたら嬉しいです♪♪ |
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